円順列とじゅず順列(2)

円順列とじゅず順列の数を求めます。


【問2】

(1)●2個と○4個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。

(2)更に、それらを連結したじゅずを作る方法(じゅず順列)は何通りあるか。



(1)先ず、円順列の数を求めます。

●と○を並べる席が2+4=6箇所あります。

6つの席が固定されているならば、●2つを並べる組み合わせの数は、

=6×5/2=15通り

あります。

席への●と○の1つの配置は回転させると、固定した席に対しては異なる配置になります。

そのため、席を固定して配置した場合の数は、1つの配置が回転した数がだぶって数えられています。

この場合に、回転することによってできる配置の数は6倍あります。

そのため、先に固定した席の組み合わせを計算して得た15通りの組み合わせのうち、1つの回転から6倍の配置ができる組み合わせの数は6で割り算して円順列の数を数えます。

それは下の図のような●の配置の場合です。

(第1のタイプの配置)

 

 

一方、この2つの●の配置の形のうち、半回転だけで元の形と同じ形になるものがあります。

それは下の図のような●の配置の場合です。

(第2のタイプの配置)

 

この形は、回転により3倍の配置ができるので、その組み合わせの数は3で割り算して円順列の数を数えます。

また、この形の配置だけが、半回転で元の形と同じ形になる円順列であり、それが回転してできる固定席への配置の数は3です。


(第1のタイプの配置の数)

それ以外の第1のタイプの配置は1回転(360°の回転)しないと元の形と同じにはなりません。

(第2のタイプ以外の)第1のタイプの円順列が回転してできる(固定席の)配置の数は、

回転で6倍に増えた(固定席での)第1のタイプの配置の数

=(固定席での全部の配置の数)-(第2のタイプの円順列が回転で3倍に増えた(固定席での)配置の数)

-(1×3)=15-3=12

です。

(第1のタイプの配置の円順列の数)

その数を6で割り算することで、第1のタイプの配置の円順列の数が得られます。

第1のタイプの配置の円順列の数=12/6=2


(全部の円順列の数)

一方、第2のタイプの配置の円順列の数は1個でした。

そのため、全部の円順列の数は、

円順列の数=2+1=3

 


(2)次に、じゅず順列の数を求めます。

じゅず順列の場合の数を計算するには、円順列の配置毎に、

円を半分に分ける線でその円順列の配置を対称に折り返して、

それが、異なる円順列の配置になるかどうかを調べます。

この問題の場合は、どの円順列の配置の円を折り返しても、新しくできる配置も、

折り返す元の配置を回転したのと同じ配置ができます。


ここで円の中心を通る折り返し線を円の中心のまわりに回転させると、

おりかえしてできる配置が円の中心のまわりに回転します。

折り返し線を、2つの●の間を通る位置に設定すれば、

その折り返し線で折り返した配置が、もとの配置と同じ配置になります。


そのため、じゅず順列の数より円順列の数が多くなるということはありません。

ゆえに、じゅず順列の数は、円順列の数と同じ、3組です。


場合の数と確率

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