佐藤の数学教科書「式と証明・複素数」編の勉強
第4講 2次方程式の解と複素数
2次方程式が因数分解し切れない場合があるのを改善するため、複素数を導入して、全ての2次法廷式を因数分解できるようにする。
【問】次の式を因数分解せよ。
x2+1
この式は以下のように変形して解きます。
《公式P2-Q2=(P-Q)(P+Q)を使う》
x2+1
=(x-i)(x+i)
ここで使った数 i は虚数と呼ばれています。
i2 =-1
という、2乗すると負になる数です。
この虚数 i は、目に見えない世界をあらわす数です。
目に見えない世界をあらわす虚数を使うと、数学がより自由に自然現象を記述できるようになります。
例えば、全ての二次方程式を因数分解できるようになることがその1つのメリットです。
《複素数平面》
横軸に実数をあらわす実軸を持ち、
その平面上の点で複素数をあらわします。
上図のように、例えば、虚数 i や、(1+i)/√2などの複素数を複素数平面上の点であらわします。
この複素平面で、実軸の右側にある数”1”が、全ての数の基準です。
この複素平面に置いてあらわした数と0をあらわす座標原点との距離を、”絶対値”と呼び、以下の式のように、複素数zを、|z|というように、||で囲んであらわします。
絶対値の例 |i|=1
上の図には、虚数iの平方根である(1+i)/√2があらわされていますが、(1+i)/√2の絶対値は1であって、(1+i)/√2は、0を中心とする半径1の円上にあります。
しかも、(1+i)/√2の実軸と成す角度は45度で、0と1を結ぶ線(実軸)と、0とiを結ぶ線(虚軸)が成す角90度のちょうど半分です。
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