円順列とじゅず順列(4)

円順列とじゅず順列の数を求めます。


【問4】

(1)×1個と●1個と○4個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。

(2)更に、それらを連結したじゅずを作る方法(じゅず順列)は何通りあるか。

 


(1)先ず、円順列の数を求めます。

この問題では、×が1個のみです。

このように、ある形の玉が1個のみの問題の考えかたは、以下のようにします。

つまり、その1個のみの玉×を円の最上部に固定して考えます。

円順列の数は、残りの●1個と○4個を並べる組み合わせの数になります。

●の位置を定めると残りの○の位置が自動的に決まりますので、●の配置の数だけを求めれば、

円順列の数が求められます。

その配置の数は、

=5通り

あります。

そのため、全部の円順列の数は、

円順列の数=5

 


(2)次に、じゅず順列の数を求めます。

じゅず順列の場合の数を計算するには、円順列の配置毎に、

円の中心と×を通る線でその円順列の配置を対称に折り返して、

それが、異なる円順列の配置になるかどうかを調べます。


(第1のタイプの配置)

下の形の場合は、×と円の中心を通る線で円順列の配置を折り返してできる配置の形が、元の配置と同じ形になります。

 

この(第1のタイプの)円順列の数は、じゅず順列の数と同じです。

この第1のタイプのじゅず順列の数は1つしかありません。


(第1のタイプ以外のじゅず順列の数)

第1のタイプ以外のじゅず順列を折り返してできる(円順列の)配置の形は、元のじゅず順列があらわす円順列の配置とは異なる形の円順列の配置になります。

つまり、第1のタイプ以外では、円順列の数はじゅず順列の数の2倍あります。

そのため、第1のタイプ以外のじゅず順列の数は、そのタイプの円順列の数を倍率2で割り算することで計算でき、

第1のタイプ以外のじゅず順列の数

=(全部の円順列の数-第1のタイプの円順列の数)/2

=(-1)/2=(5-1)/2=2


一方、第1のタイプのじゅず順列の数=1

です。

そのため、全部のじゅず順列の数は、

じゅず順列の数=2+1=3


場合の数と確率

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