円順列とじゅず順列(8)

円順列とじゅず順列の数を求めます。


【問8】

(1)×2個と●2個と○3個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。

(2)更に、それらを連結したじゅずを作る方法(じゅず順列)は何通りあるか。

(1)先ず、円順列の数を求めます。

×と●と○を並べる席が2+2+3=7箇所あります。

7つの席が固定されているならば、×2つと●2つと残り3つを並べる組み合わせの数は、

7!/(3!×2!×2!)=/(2!×2!)

=7×6×5×4/(2×2)=210通り

あります。

×と●と○の1つの円順列の配置を回転させると、固定した席に対しては7倍の異なる配置になる場合があります。

固定した席への配置する場合の数の210通りの配置のうち、1つの円順列の配置を回転して7倍の配置ができる場合については、その場合の数を7で割り算して円順列の数を数えます。

もし1回転の数分の1の回転で元の形と同じ形になる配置があれば、それは7倍とは異なる倍数の配置ができますが、

この問題の場合では、1回転の数分の1の回転で元の形と同じ形になるものはありません。

つまり、この問題の場合では、席を固定した場合のどの配置も、円順列で1つと数えられる配置を回転して7倍になった配置であって、全て同じタイプの配置です。

よって、全部の円順列の数は、

円順列の数=210/7=30

です。


(2)次に、じゅず順列の数を求めます。

じゅず順列の場合の数を計算するには、円順列の配置毎に、

円の中心を通る折り返し線でその円順列の配置を対称に折り返して、

それが、折り返す前と同じ円順列の配置になる配置があるかどうかを調べます。


(第1のタイプの配置)

下の6つの形の配置は、円の中心と×の配置の中間を通る折り返し線を配置の中心軸にすれば、

折り返し線で折り返した配置の形を、元の配置と同じ形にできるタイプの配置です。

この第1のタイプの配置は6個のみです。

第1のタイプ以外の配置では、折り返した形は、元の形を回転することでは作れません。

円順列では、第1のタイプ以外の配置では、元の配置と、折り返した後の配置とは異なる2個の配置と数えられています。

このように、第1のタイプ以外の配置は、円順列では2倍に数えられているので、

第1のタイプ以外の配置の、じゅず順列の数は、倍率である2で割り算して求められ、その数は、

第1のタイプ以外のじゅず順列の数

=(全部の円順列の数-第1のタイプの円順列の数)/2

=(30-6)/2=12

あります。

一方、第1のタイプのじゅず順列の数(=円順列の数)は6個でした。

そのため、全部のじゅず順列の数は、

じゅず順列の数=12+6=18


場合の数と確率

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