2次方程式の解と複素数(1)虚数の平方根

佐藤の数学教科書「式と証明・複素数」編の勉強

第4講 2次方程式の解と複素数


【問】次の式を解け。

√(i) (式1)


この式1の解は実数aとbを使って以下の式2であらわせると仮定して解きます。

√(i)=a+(b・i) (式2)

両辺を二乗する。

i=(a+(b・i))

i=a+2a・b・i+(b・i)

i=a+2a・b・i-b

i=2a・b・i+a-b

上の式の実数の係数で以下の式4が成り立ち、虚数の係数で式3がなりたつ。

i=2a・b・i (式3)

0=a-b (式4)

式4から、

a=±b (式5)

式5を式3に代入する。

i=±2b・i

i=2b・i

(a=b のみ成りたつ)

1=2b

1/2=b

±1/√2=b

a=±1/√2

よって、式2は、以下の式である。

 

 

 

複素数平面》

横軸に実数をあらわす実軸を持ち、

縦軸に虚数をあらわす虚軸を持つ平面を複素数平面と呼び、

その平面上の点で複素数をあらわします。

 

上図のように、例えば、虚数 i や、(1+i)/√2などの複素数複素数平面上の点であらわします。


この複素平面で、実軸の右側にある数”1”が、全ての数の基準です。

この複素平面に置いてあらわした数と0をあらわす座標原点との距離を、”絶対値”と呼び、以下の式のように、複素数zを、|z|というように、||で囲んであらわします。

絶対値の例 |i|=1


 上の図には、虚数iの平方根である(1+i)/√2があらわされていますが、(1+i)/√2の絶対値は1であって、(1+i)/√2は、0を中心とする半径1の円上にあります。

しかも、(1+i)/√2の実軸と成す角度は45度で、0と1を結ぶ線(実軸)と、0とiを結ぶ線(虚軸)が成す角90度のちょうど半分です。


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