三角関数の合成の公式

三角関数の合成の公式】

すなわち、以下の式:

の変形の公式は、加法定理の一種です。

この式の係数:

とあらわせます。

そして、式1は以下の式に変形できます。

この式はsinの加法定理であるので、以下の式になります。

このように、a・sinθ+b・cosθは、1つのsinにまとめることができます。


(a・sinθ+b・cosθ)はベクトルの回転をあらわす式》

 ベクトル(X,Y)が既にX座標軸から角度アルファで回転していた場合に、それよりも更にθ回転したベクトル(X’,Y’)を考える。そのベクトルの成分X’とY’は以下の式6と7であらわせます。

式7は、もともと角度α回転していたベクトル(X,Y)が更に角度θ回転したベクトル(X’,Y’)と単位ベクトル(0,1)との内積です。

そのため、式1は式7と(全体にかかる係数だけ違う)同じ式であり、式7のsin(α+θ)と(全体にかかる係数だけ違う)同じ式です。

式1の各係数aとbは、 

式7のcos(α)とsin(α)と式2と式3で対応させることができます。

式1は、式7のsin(α+θ)に係数を掛け算した以下の式であらわせます。

 

 

【問1】

xの関数f(x)の0≦x≦(2π)における最大値,最小値を求めよ。

 

【解答】

倍角の公式より

なお、
π/4≦2x-(π/4)≦8π-(π/4)
π/4≦2x-(π/4)≦7π+(3π/4)

この角度の範囲で、この三角関数が単位円を1回転以上回転できる。
∴ -2√2-1≦f(x)≦2√2-1

(解答おわり)

 

リンク:

ベクトルの回転変換と三角関数の加法定理
高校数学の目次