三角形の面積を三辺から求める公式

三角形の面積を三辺から求める公式を導く


以下の図のように2辺とその侠角のsin(θ)がわかれば、

三角形の面積Sがわかります。


S=(bc・sinA)/2 (式1)

です。

sinA=√(1-cosA) (式2)

を利用してSをcosAであらわせます。

以下の様にして、三角形の辺の二乗の引き算の公式から余弦定理を導き出して思い出します。

cosA=(b+c-a)/(2bc) (式3)

この式3の余弦定理を利用して、cosAをa,b,cのみであらわせます。

そのため、三角形の面積Sはa,b,cのみであらわせます。


以下で、式1を2乗した式を簡単にします。

式2を代入する。

 

式3を代入する。

《公式P-Q=(P-Q)(P+Q)を使う》

《公式P-Q=(P-Q)(P+Q)を使う》

よって、S=(1/2)

・√{(-b+c+a)(b-c+a)(b+c-a)(b+c+a)}

この式はヘロンの公式と呼ばれています。


【別解】

この問題を以下の式の連立方程式として解きます。

S=(bc・sinA)/2 (式1)

cosA=(b+c-a)/(2bc) (式3:余弦定理)


この連立方程式から角度Aを消去するには、

sinA+cosA=1

に式1のsinAと式3のcosAを代入します。

sinA+cosA=1

(2S/(bc))+{(b+c-a)/(2bc)}=1

このように角度Aが消去された。


両辺に(2bc)を掛け算する。

4(2S)+(b+c-a=(2bc)

Sの項だけを左辺に出した式に変形する。

4(2S)=-(b+c-a+(2bc)

《公式P-Q=(P-Q)(P+Q)を使う》

={-(b+c-a)+(2bc)}

{(b+c-a)+(2bc)}

={-b-c+a+(2bc)}

{b+c-a+(2bc)}

={-(b-c)+a

{(b+c)-a

《公式P-Q=(P-Q)(P+Q)を使う》

={(-(b-c)+a)((b-c)+a)}

{((b+c)-a)((b+c)+a)}

=(-b+c+a)(b-c+a)(b+c-a)(b+c+a)

よって、

2(2S)=√{(-b+c+a)(b-c+a)(b+c-a)(b+c+a)}

S=(1/4)√{(-b+c+a)(b-c+a)(b+c-a)(b+c+a)}

 

(補足)

三角形の面積は、三角関数を使うと

S=(bc・sinA)/2 (式1)

という簡単な式で表せましたが、

三角形の3辺を使って表すと複雑な式になりました。

このように、三角形の辺を使って何かを求める式を得ようとする場合、三角関数の計算により求めるのは不適切です。

なるべく早く三角関数を無くした式に変換し、その式を計算する事で解を得ようとするのが良いです。 


リンク:

三角形の面積と外接円の半径

三角形の面積と内接円の半径

sinθとcosθの連立方程式で式からθを除去する方法

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